五行説(五行思想)とは
何故あの人はあの様な考え方をするのだろう、
あの人とは馬が合わない、
あの人といると何だか心が安らぐ、
好きなあの人に好かれるにはどうしたら良いだろうか、
成功するために多くの人に好かれたい、
何をやっても上手く行かないがどうしたら良いのか分からない、
過去の偉人は何故成功したのだろうか、
体調が悪いけどどの様に治療すれば良いのだろうか…
多くの人は目に見える情報から知識的に物事を見ようと致しますが、
その解釈は所詮知識の域を出ることはできません。
知識の及ぶ範囲は知識の枠の中でしか戦えず、
智恵の域にまでその思慮が及ぶことはありません。
だから多くの方は、日常生活で悩み、人間関係で悩み、
恋愛で悩み惑わされる訳です。
その悩みを減らすためには、物事の本質を知り、
世の中の理を理解することが大切です。
五行説は、そんな貴方の人生を成功に導き、悩みを減らし、
より豊かに彩る為に存在しております。
五行説(ごぎょうせつ)とは、
古代中国(紀元前305年頃 – 紀元前240年頃)で生まれた自然哲学の思想で
「万物は木・火・土・金・水の5種類の元素から成る」
という考え方です。
また、その五元素は互いに影響を与え合い、
その相互作用によって天地万物が変化し循環する、
という考えにつながります。
五行説は、
のちの陰陽思想と結びつき「陰陽五行説」として語り継がれてきました。
陰陽五行説は風水や四柱推命の起源にもなり、
さまざまな形で現在社会に影響を与えています。
五行の”五”は、「木・火・土・金・水」の五元素(五気)を表し、
五行の”行”は、「動くこと・廻ること・作用すること」を意味します。
五行説と色
五行説では、色をはじめ、
森羅万象すべての要素が「木・火・土・金・水」の五つの要素に分けられ、
象徴的に表されています。
つまり、人間もこの五つの要素に分けることができるという訳です。
五行「木」
【五色】 青(緑)
【五方】 東
【五時】 春
【五星】 歳星(木星)
【五日】 木曜日
【五海】 青海
【五音】 角
【五声】 呼
【五臓】 肝
【五情】 喜
【五志】 怒
【五腑】 胆
【五指】 薬指
【五官】 目
【五液】 涙
【五塵】 色(視覚)
【五味(五禁)】 酸
【五味の走る所】 筋
【五主】 筋・爪
【五事】 貌
【五虫】 鱗(魚と爬虫類)
【五獣】 青竜
【五竜】 青竜
【五麟】 聳孤(しょうこ)
【五畜】 犬
【五果】 李
【五穀】 麻・胡麻
【五菜】 韭
【五常(五徳)】 仁
【五経】 楽
【五悪】 風
【五変】 握
【五金】 錫/鉛(青金)
【五神】 魂
【十干】 甲・乙
【十二支】寅・卯・辰
【九星】 三碧・四緑
【八卦】 雷・風
五行「火」
【五色】 紅(赤)
【五方】 南
【五時】 夏
【五星】 熒惑(火星)
【五日】 火曜日
【五海】 紅海
【五音】 徴
【五声】 言
【五臓】 心(心包)
【五情】 楽
【五志】 喜・笑
【五腑】 小腸(三焦)
【五指】 中指
【五官】 舌
【五液】 汗
【五塵】 触(触覚)
【五味(五禁)】 苦
【五味の走る所】 骨
【五主】 血脈
【五事】 視
【五虫】 羽(鳥)
【五獣】 朱雀
【五竜】 赤竜
【五麟】 炎駒(えんく)
【五畜】 羊
【五果】 杏
【五穀】 麦
【五菜】 薤
【五常(五徳)】 礼
【五経】 書
【五悪】 熱・暑
【五変】 憂
【五金】 銅(赤金)
【五神】 神
【十干】 丙・丁
【十二支】巳・午・未
【九星】 九紫
【八卦】 火
五行「土」
【五色】 黄
【五方】 中央
【五時】 土用
【五星】 鎮星(土星)
【五日】 土曜日
【五海】 黄海
【五音】 宮
【五声】 歌
【五臓】 脾
【五情】 怨
【五志】 思・慮(考)
【五腑】 胃
【五指】 人差指
【五官】 口
【五液】 涎
【五塵】 味(味覚)
【五味(五禁)】 甘
【五味の走る所】 営・智
【五主】 肌肉・唇
【五事】 思
【五虫】 裸(ヒト)
【五獣】 麒麟や黄竜
【五竜】 黄竜
【五麟】 麒麟(きりん)
【五畜】 牛
【五果】 棗
【五穀】 米
【五菜】 山葵
【五常(五徳)】 信
【五経】 詩
【五悪】 湿
【五変】 噦
【五金】 金(黄金)
【五神】 意
【十干】 戊・己
【十二支】なし
【九星】 二黒・五黄・八白
【八卦】 山・地
五行「金」
【五色】 白
【五方】 西
【五時】 秋
【五星】 太白(金星)
【五日】 金曜日
【五海】 白海
【五音】 商
【五声】 哭
【五臓】 肺
【五情】 怒
【五志】 悲・憂
【五腑】 大腸
【五指】 親指
【五官】 鼻
【五液】 涕
【五塵】 香(嗅覚)
【五味(五禁)】 辛
【五味の走る所】 気
【五主】 皮毛
【五事】 言
【五虫】 毛(獣)
【五獣】 白虎
【五竜】 白竜
【五麟】 索冥(さくめい)
【五畜】 鶏
【五果】 桃
【五穀】 黍
【五菜】 葱
【五常(五徳)】 義
【五経】 礼
【五悪】 燥・寒
【五変】 欬
【五金】 銀(白金)
【五神】 魄
【十干】 庚・辛
【十二支】申・酉・戌
【九星】 六白・七赤
【八卦】 天・沢
五行「水」
【五色】 玄(黒)
【五方】 北
【五時】 冬
【五星】 辰星(水星)
【五日】 水曜日
【五海】 黒海
【五音】 羽
【五声】 呻
【五臓】 腎
【五情】 哀
【五志】 恐・驚
【五腑】 膀胱
【五指】 小指
【五官】 耳
【五液】 唾
【五塵】 声(聴覚)
【五味(五禁)】 鹹(塩辛さ)
【五味の走る所】 精
【五主】 骨髄・髪
【五事】 聴
【五虫】 介(カメ、甲殻類と貝類)
【五獣】 玄武
【五竜】 黒竜
【五麟】 角端(かくたん)
【五畜】 猪
【五果】 栗
【五穀】 大豆
【五菜】 藿(カク:豆の葉)
【五常(五徳)】 智
【五経】 易
【五悪】 寒・燥
【五変】 慄
【五金】 鉄(黒金)
【五神】 志
【十干】 壬・癸
【十二支】亥・子・丑
【九星】 一白
【八卦】 水
五行の相互作用(相生・相剋)
五行には色々な相互作用がありますが、
主なものは相生(そうじょう)と相剋(そうこく)です。
相生(そうじょう)
木→火→土→金→水(→木)
矢印の先の要素を養い、気(エネルギー)を高める陽の関係です。
外側の円の関係です。
矢印の先のものはエネルギーを受け取ることができるので、
自身を強化する為に矢印元の要素を活かせるという訳です。
・木は燃えて火を生み
・火が燃えたあとには灰(土)が生まれ
・土の中からは金属が見つかり
・金属が冷えると表面に水滴(水)が付き
・水は木を育てる
相剋(そうこく)
木→土→水→火→金(→木)
矢印の先の要素を抑え込み、気(エネルギー)を静める陰の関係です。
星型の関係です。
矢印の元のものは矢印の先のものからエネルギーを受け取ることができるので、
自身を強化する為に活かせるという訳です。
・木は土から栄養を吸い取り
・土は水の流れをせきとめて汚し
・水は火を消しとめ
・火は金属を溶かし
・金属は木を傷つける
相生と相剋のバランス
一般に相生は相性の良い組み合わせ、
相剋は相性が悪い組み合わせとされますが、
相生と相剋は陽と陰の関係であり、
両者が存在してこそバランスが成り立ちます。
エネルギーは高ければ良いという訳ではありません。
時には抑えることも必要でしょう。
例えば、五行説では五臓・五腑・五官なども
対応しておりますので、
各臓器の調子が悪いとなれば必要に応じて
その機能を抑えることが重要です。
そうすることによって、ダメージを受けている臓器の悪い状態の機能を抑え、
回復を早める訳です。
アレルギー反応などは、
各臓器の機能が過剰に働いてしまっていることに原因がある可能性もありますので、
そういう時には機能を抑えるということも重要な訳になります。
五行説を使うと、
気の足りないところに相生の効果を与えたり、
気が暴走しているところに相剋の効果を与えたりする目安になります。